ダンス中に起きやすい怪我の種類や4つの予防法を詳しく紹介
身体を激しく動かすダンスに怪我はつきものです。ただなかには普段から予防しておくことで避けることができる怪我もあります。そこで今回はダンサーに多い怪我の種類や応急処置の方法、怪我を予防するための4つの方法を紹介します。
ダンスは身体を激しく動かすため、思わぬ怪我をしてしまうことも珍しくありません。
今回は、ダンス中におきやすい怪我の種類や応急手当ての方法、ダンス中に怪我してしまうのを避ける方法を紹介します。怪我をするとしばらく踊れなくなってしまうため、日頃からできる予防をしておきましょう。
ダンス中に起きやすい怪我の種類とは
まずはダンサーがしてしまいやすい怪我を紹介していきます。
1.ハンマートゥ
ハンマートゥは足の指の第一関節が「く」のように曲がって変形しまう症状のことです。つま先に圧をかけすぎるとハンマートゥになりやすく、靴のサイズが合っていなかったり、筋肉のバランスが悪かったりすることが原因になることがあります。
ダンスを始めてすぐにハンマートゥになる人は多くありませんが、ダンス歴が長いとなりやすい症状です。形が変形してしまうだけではなく、足指の関節が腫れたり皮膚が硬化してしまうこともあります。
2.関節炎
関節炎にはさまざまな種類がありますが、ダンサーが起こしやすい関節炎は骨関節炎など関節の変形によって起こる怪我です。これは関節を酷使しすぎたり伸ばしすぎたりしたことが原因で起こります。
3.かすり傷
ダンサーが一番起こしやすい怪我がかすり傷です。ダンスのジャンルによっては裸足で踊ることもありますし、フロアに滑り込む動きをするときにかすり傷ができてしまうことがあります。
たかがかすり傷と気にしない方も多いですが、摩擦で皮膚がめくれるとやけどと同じような痛みを感じることもあります。
4.骨端炎
骨端炎は、成長期の子供にある骨端軟骨が傷ついてしまう怪我のことです。骨端軟骨は10〜15歳くらいの子供にある軟骨で、大人になるとこの軟骨が閉じるので骨端炎になる心配はありません。ジャンプやターンといったダンスに多い動きをすることでかかとの骨端軟骨に負荷がかかり、骨端炎になってしまいます。体重をかけるだけで激痛が走るほどの痛みを感じることもあります。
5.打撲
打撲は体の軟部組織が損傷を受ける怪我で、見た目や骨には影響しません。特にジャンプなどアクロバティックな動きをするダンサーに多い怪我です。
ジャンプから着地するとき、人の脚には体重の4倍もの負荷がかかっています。負荷をかけないようにする着地の方法もありますが、うまく着地できずにジャンプを繰り返しすぎると打撲の症状が出てしまうことがあるのです。
6.膝蓋軟骨軟化症
多くのステップを踏んだりジャンプを繰り返すダンスは、膝にかなりの負担がかかります。それにもかかわらず何もケアをしていなければ、膝にダメージがかかりすぎて膝蓋軟骨軟化症を起こしてしまうことがあるのです。膝蓋軟骨軟化症はダンサーズニーと呼ばれることもあるほど、ダンサーに多い怪我となっています。
ダンス中に怪我をしてしまったときの応急手当
ダンス中に怪我をしてしまったときは、すぐに踊るのをやめて幹部を冷やすのが最善の応急処置です。もちろん怪我の種類によっても応急処置は異なりますが、無理に動かさないようにしましょう。
できれば圧迫して、痛みがある部分を心臓よりも高く上げることをおすすめします。何が原因かは病院で診てもらわなければわからないので、できるだけ早く病院で検査してもらうようにしてください。
怪我というほどではないけれど違和感を感じるという人もいるかもしれません。「これくらいなら大丈夫かな」と踊り続けていると大きな怪我を引き起こしてしまい、しばらく踊れなくなってしまう可能性もあります。違和感を感じたら早めに病院に行くようにしましょう。
かすり傷の場合はそのまま放置したり、絆創膏を貼ったりする人がいますが、きちんと消毒をすることが大切です。きちんと消毒したあとに絆創膏を貼るようにしましょう。
ダンス中の怪我を防ぐ4つの予防法
予防していても怪我をしてしまうことはありますが、対策をしておけば防げる怪我もあります。
1.ストレッチをしっかりする
ダンスで関節を痛めてしまうのは、身体の柔軟性が不足していることが多いです。ダンスをする前にはストレッチをしていると思いますが、ダンス前にストレッチをするだけではなく、日頃からストレッチをして柔軟性を高めておかなければなりません。
2.筋肉をつける
筋力が不足していることで身体がバランスを取れず、怪我を起こしてしまうことがあります。かっこよく衣装を着こなして踊りたいという人は見た目の筋肉であるアウターマッスルを意識しがちですが、怪我をしないためにはインナーマッスルを鍛えましょう。
3.身体の正しい使い方を身につける
ダンスの技やジャンプなどはそれぞれ正しい体の使い方があります。自己流でやって見た目が同じでも、正しく身体を支えていなければ怪我の原因になってしまうのです。基礎をしっかり学んで、身体を正しく使いながら踊れるようにしましょう。
4.自分の足にあった靴を履く
ダンスを踊っていると足への負荷がかなりかかります。靴を履いて踊るジャンルなら、必ず自分の足にフィットした靴を履くようにしましょう。同じサイズでもメーカーによってフィット感が変わってくるので、実際に履いて靴を選ぶようにしてください。
インソールにクッション性があり衝撃を吸収してくれるものだと、より怪我を防止できます。また裸足で踊るジャンルの場合はスキンシューズを使うのもおすすめです。
まとめ
怪我をしづらい身体づくりをしよう
激しく身体を動かすダンスは、どんなに予防していても防ぎきれない怪我というのがあるのも事実です。ただ、多くの怪我は日頃から予防しておけば避けることができます。
怪我をしてダンスを踊れなくなってしまうと感覚を取り戻すのにも時間がかかってしまいますから、普段から予防して怪我をしづらい身体づくりをしておきましょう。