ダンスを踊るうえで表現力はなくてはならないものです。今回はダンスの表現力の大切さや、子どもの表現力を伸ばしてあげるための4つの習慣を紹介します。
いくら体を上手に動かせても、表現力がなければダンスが本当の意味で上手になることはありません。ダンスはスポーツのように体を激しく動かす反面、アートでもあるので表現力が欠かせないのです。
そこで今回は子どもの表現力を高める4つの習慣を紹介します。今日から始められるものばかりですから、ぜひ毎日の習慣として取り入れてあげてください。
ダンスには表現力が欠かせない
ダンスは体をスポーツのように大きく動かすイメージがあるかもしれませんが、元々は体を使って表現する芸術です。ダンスを踊るときの表情を意識するようにインストラクターが指導することがありますが、これは音楽の世界観や雰囲気を顔使って表現しなさいということです。
子どものうちは元気よく踊ることを目標として、笑顔で踊ることを大切にしているインストラクターやスクールも多いですが、これから先ダンスを踊っていくなら音楽の世界観を表現するダンスが踊れるかどうかはとても大切です。
また表現するのは顔だけではありません。体を使って表現する芸術とお話ししましたが、体でさまざまな感情を表現するのがダンスです。表現力があるダンサーは、同じ踊りを踊っていても目を惹きます。笑顔で踊る場合もただ笑顔を作って踊っているのではなく、本当に心から楽しいと感じてそれを体で表現しながら踊ることが大切なのです。
表現力は感じたことを表す力
表現力という言葉は誰しもが知っていても、表現力って何だろう?と思う人もいるかもしれません。表現力は感じたことを表す力のことです。
私たちは日々の生活でいろいろなことを感じています。それは子どもも同じです。ただその感じたことを自分のなかに留めてしまう人もいます。表現力は自分が感じて心のなかに抱えたものを表すことです。その手段がダンスだったり、お芝居だったり絵画だったりします。
芸術と呼ばれるものは、表現力を使って自分が感じた感情を表に出す作業なのです。
表現力をさらに磨くための4つの習慣
子どものうちは感受性が豊かで、最初から表現力を身につけている子どもも多くいます。また、簡単な習慣をいつもの生活にプラスするだけで、表現力はさらに磨くことができるでしょう。表現力を磨くための4つの習慣をご紹介します。
1. 歌を歌う
ただ歌う歌と感情を乗せて歌う歌では聞き手の感じ方はまったく違います。幼稚園・保育園・小学校でも歌を習っていると思いますが、ご家庭でも一緒に歌を歌う習慣をつけましょう。
このとき「この歌はどんな気持ちになる?」などと問いかけて、「じゃあそういう気持ちで歌ってみよう」と伝えてあげると、子どもも歌に気持ちを込めて歌いやすくなります。
2.映画などワクワクするものを見る
映画や劇、ショーなどは表現力を高めるために必要な五感を刺激します。劇やショーを見に行くことは日常的にはできないかもしれませんが、映画を見る習慣をつけて、見た後に感想を話し合ってみるとよいでしょう。子どもがどう感じたかを言葉にさせることはとても大切ですし、パパ・ママの表現も子どもは吸収します。
3. 本を読む
本も感性を育てるのに欠かせません。1人で読ませるのもよいですし、読み聞かせをしてあげるのもよいでしょう。1人で読ませる場合は、その本を読んでどう感じたかを聞いてあげてください。読み聞かせのときも途中で子どものリアクションを見ながら進めてあげるとよいでしょう。
4. 感じたことを言葉にする
普段なかなか感じたことを言葉にしない子どもなら、パパ・ママの問いかけで自然と感じたことを言葉に出せるように促してあげましょう。日常生活で感じる喜怒哀楽や、何かを見たり聞いたりして感じたことを言葉にする習慣をつけると、表現力が高まっていきます。
ダンスを続けていれば表現力は身に着く
表現力は五感がさまざまな刺激を受けることで伸びていきます。ダンスも五感に刺激を与えるものですから、ダンスを続けているだけでも十分に表現力がつくでしょう。
ただ踊るのではなく、踊っている音楽をどんな風に感じたのか、その振り付けはどんな気持ちで作られたのかなどを想像させてあげて、言葉にさせるのもおすすめです。
またダンスを習っていると、ダンスを見る機会も増えてきます。インストラクターや友達のダンスを見てどのように感じるかなども、声かけをして言葉にさせてあげましょう。スクールでは発表会なども行われますが、機会があればミュージカルやショーなどを体験させてあげてください。無料のイベントでもダンスのライブ感に触れる機会はたくさんあります。